赤鬼 怨憎（アカギ オンゾウ）は、大日本帝国の軍人だ。香港はかつて大日本帝国の支配下にあった歴史を持ち、弾痕、慰霊塔、軍事要塞や洞窟なども残っている。「クトゥルフと帝国」に登場するような、大正昭和期の日本人でも、本書の世界を楽しめるだろう。

支那人！露助！鬼畜米英！隠れても無駄だ悪魔ども！赤鬼怨憎は、人に棲む「魔」を穿つ、大日本帝国の秘密部隊に所属していた。「魔を穿つ」とは、日本人以外の外国人の心に悪魔が棲みついているから殺せという恐ろしい発想だ。赤鬼や仲間達は、残虐な実験や儀式を、誇り高き愛国心と正義感で実行した。ある時、戦場で命を捨て国の為に死なねばならない状況に陥る。だが仲間達が死に、赤鬼も駆けだした瞬間、目の前を謎の霧が覆い、時代も場所も越え、混沌都市に迷い込み、そこで日本人が外国人と仲良くしている驚愕の現実を見る。戦争は？愛国心は？正義は？確固たる赤鬼の信念がいともたやすく崩れ去る。苦しみに耐えきれず自殺も考えたが、国のために死んだ仲間の存在を否定する行為は出来ない。赤鬼は、苦しみの地獄で、悪魔を探して今日も彷徨う。悪魔は目の前には現れない。悪魔は…
キャラクターイメージ参考引用：帝都物語、デビルサマナー 葛葉ライドウ、DEVILMAN crybaby、クトゥルフと帝國